女性の髪の毛が……
ただいま><ノ (日曜深夜1:30過ぎ)
見つけてしまった。
金曜の夜、彼のおうちに行って少しくらいの頃、トイレへ入って出る時にふと、手を洗う台のところに髪の毛が落ちてた。
こんなとこに髪の毛落としてもーたわー、と思って片付けようと拾った瞬間、背筋が凍った。
パーマかかってる……この毛。
おいらは黒髪(ほんの少し、黒すぎて重くなりすぎない程度に茶色入れてる程度)のストレート。
彼は短髪で若干シャキっとした髪質。
その落ちてる毛の長さはおいらの髪の毛くらいだけど明らかにその毛にはウェーブパーマがかかってた。
サーっと血の気が引く。
まさか、と半笑いしながら自分の髪を抜いて並べてみた。
違う、違いすぎる(汗
細く黒でストレートなおいらの毛、それよりさらに細く、強くウェーブのかかったこの落ちてる毛。
並べた瞬間、一見してわかるその違いに鳥肌ものだった。
彼に限って、彼だけはそういうのないよ、って頭の中で格闘しつつ、その毛を、落ちてた場所にそっと戻してトイレを出た。
「友達とか誰か来てたの?」
彼の背中に向かって聞いた。
「ん? 誰も来てないよ。 もうずっとend-ear以外は」
友達が数人で来たとか、友達が彼女と一緒に遊びに来たとか、なんかそういう答えを期待してた。
「そっか」
「なんで? ……なんかあった?」
「ううん」
で、おいら自ら話を逸らした;ω;
だって、怖くて……。
もし、もし彼が万一浮気なんてしてたらって思ったら、今おいらの中で絶対的に信用してる彼を失うことになったら、って……。
高校時代に彼氏と、毎日一緒にいた女友達に浮気されたことがあって、その時も気づいてるのにそのことを突きつけることができなかった。
あの時は子供だったからっていうのもあるけど、おいらはやっぱり怖いんだと思う。
よく女の子で浮気の証拠掴んで彼氏に突きつけてるシーンとかテレビで見るけど、あんなことよくできるなぁって感心してしまう。
おいらは証拠らしきものを見ても、あわよくば見なかったことにしたいとすら思ってしまう;;
彼を失いたくないから?
彼を信用している自分の想いを崩したくないから?
さらっと会話を変えて流したのだけど、少ししてから彼の方からまた話を振ってきた。
「さっき、友達来たの? って言ってたけど、なんかあった? なんだったの?」
「ん……」
面食らって変な間を作ってしまった。
仕方なくトイレで見つけた髪の毛のことを話す。
「トイレにおいらのじゃない髪の毛が落ちてたから、誰か友達来てたのかなーって」
「ええっ? end-earのじゃなくて?」
「パーマかかってたからおいらのじゃない^^;」
女だからわかるのかもしれないけど、パーマかかってる髪の毛とそうでない髪の毛ってかなり違う。
あの思いっきり、うねってる感じはおいらのストレートな髪ではありえなかった。
「だ、誰も来てないんだけどな、なんでだろ。 妹のか? いやまさか、そんなことないわな……」
一言で言えば挙動不審。
彼がお盆休みに車で4時間のところにある実家へ帰った際、妹さんを車に乗せたことは聞いたけど、車に乗せただけで彼に妹さんの髪の毛が乗って、トイレで落下するだろうかorz
本人もそれは無理があるなと思ったのかすぐに訂正した。
「誰も来てないよ、誰のだろ。 ほんとにend-earのじゃないの? ドライヤーで焼けたやつとか……」
「うん違う^^; ドライヤーで焼けたやつならわかる。 誰も来てないんだよね?」
「うん、もうずっとend-ear以外は友達も家には来てない」
「そっか^^ ほ、ほら、一応ね、女の子の毛じゃないことを確認しておこうかなぁって思って」
「大丈夫、俺はend-earマニアだから」
「うん^^」
……ええ、納得してないですよ、してないですよ;ω;
でも怖くてそこでまた自分から話題を変えてしまった。
ちょうどこの金曜日が女の子の日の二日目で、頭痛やら腰痛やらで気分滅入ってたのも手伝って、内心超ブルーだった。
怖い。
彼を絶対的に信じてる現状を失うのも、彼を失うのも怖い。
そして少しでも彼を疑おうとする意識が自分の中に生まれつつあることにも吐き気がした。
でもあの髪の毛はおいらのじゃない、なのにここには誰も来ていない。
不機嫌でもなく無愛想でもなく普段通りに優しく接してたけど、無意識においらの口数が減っていたらしく彼の方が多弁になってた。
心配されたけど、全部女の子の日のせいにした。
彼はたばこを吸う時、おいらがたばこ恐怖症であるので(元ぜんそく持ちで気管弱し)必ず煙が漏れなくて換気扇のあるお風呂場かトイレへ行く。
この時もお風呂場へたばこを吸いに立ち上がったんだけど、彼はたばこと同時に携帯を手に取った。
そのまま黙って持って行けばおいらは何の違和感も持たないどころか、携帯を持って行ってることにすら気づかなかったろうに、明らかに挙動不審に、
「あ、携帯、持っていくから、あ、なんかあったら、メールして。 あ、ワンコールして、家の中で変な話やけど」
おいらの反応が鈍いせいか、過剰に身振り手振りが多く見えた。
彼は最近必ず携帯にキーロックをかけてる。
(本人がパスワード入れないと操作できなくなる機能のこと)
スライド式の携帯だから(パカっと開くタイプじゃなくてスライドして開ける小ぶりなやつ)ボタンを不意に押してしまわないためだと思ってたんだけど、それすら不審に思えてきて……。
そんな自分がすっごく嫌だった。
変わらず彼は優しいし、べたべたに愛されてる実感もある。
疑おうとする意識が生まれるなんて彼に対してなんて失礼なんだ、っていう思いと。
それに相反する気持ち、こんなに無防備に信じちゃって、嘘つかれてたらどうする? って思い。
きっと女の子の日の最中だから混乱してるんだ、そうなんだ、と言い聞かせて自分を落ち着かせた。
今は色々考えちゃだめだ、体が楽になってからブログで文字にして冷静に……。
なるべく考えないように、むしろ完全に忘れてしまえ、くらいの勢いで楽しく過ごすように努力した。
浴衣着て近所のお祭り行ったし、いか焼きとか焼き鳥とかおいしいもの食べたし、浴衣姿も褒めてもらえたし。
二人でピノにハマって食べまくったし。
で帰る日の日曜の夜、大河ドラマ見た後、一人でお風呂に(女の子の日の週は一人で入る)入ってる時に髪を洗っていて、トイレに落ちてた髪のことを思い出してしまった。
明日から5日間会えない、急に胸の中がざわざわした。
やっぱりもう一度ちゃんと、会えてる時に、忘れないうちに聞こう、そして伝えたいことを伝えておこう。
そう思って、お風呂から上がって帰り支度して、立ち上がって向かい合った時にもう一度話を振った。
怖いから抱き合った状態で目を見ずに言おうかと思ったけどそれじゃ意味がないと思い直したので、一旦体を離して。
「あのね、パーマのかかった毛のことなんだけど」
彼はすぐに何の話題かわかったみたいだった。
「誰も来てないんだよね? 女の子とか、来てないんだよね?」
「うん、来てない。 誰も来てないし、俺も誰の髪かわからん(笑」
「おいらが心配するからとか……」
「end-earは心配しなくていいの! 何も心配するようなことはないから」
「う、うん……。 おいらが心配するから言わないとか、そういうのは絶対なしで」
「うん」
「おいらは○○の言うことは全部信用するし、信じる、約束する。 だから○○は、おいらに絶対嘘つかないって約束して?」
「うん、つかないし、ついたこともないよ。 約束する^^」
約束のちゅーして帰宅した。
ほんとはそれ以外にも、選挙直前のせいでやたら彼の宗教の人がインターホンや電話鳴らしてきて、彼が気まずそうに全部シカトしてたり、毎日のように置手紙が置いてあったり、初めて投票する相手のことで「この人にしとき」と言われたこととか、他にもブルーなことはあったの。
(宗教の件はまた別記事で書くとして)
おいら、全部見て見ぬフリしてる。
全部信じてるのに、信じてるって言ってるのに怖くて何も聞けないなんて、おかしい?
どこかで何かにびびってるところがあるから、怖気づいて聞けないんじゃない?
葛藤、葛藤。
彼と約束したのに。
全部信じてるって。
信じてるのにびびってる。
愛されてる実感も自信もあるし、自分の気持ちにも揺らぎなんてないのに。
今の平穏を少しでも崩したくなくて、荒らしたくなくて、そっとしておきたいような、そんな妙な抵抗してる。
帰る直前にもう一度聞き直せたことは成長したと思う。
伝えたいことは伝えた。
絶対嘘はつかないで欲しい。
彼に話を聞くというよりも、上からかぶせるようにそうお願いをした。
彼は約束してくれた。
おいらはおいらの言葉通り、自分を信じて、彼を信じていけばいいんだよね?
もし彼の部屋に内緒で他の女の子が来ていたとしたら大問題なんだけど、そうでなかったとしても、今回は自分の中の心の欠陥をまた見つけてしまったと思う。
何に脅えているんだろう。
幸福恐怖症で幸せを自ら壊すようなことはなんとか避けてこれているけれど、少しの違和感がこれだけおいらの心中を揺らすものだとは。
考えすぎ? 普通、やっぱ心配になる?^^;
うー。
怖いよ。
何か掴み所のないものと格闘しているような気分で、怖い。